本読むしろくま

あなたに贈る本

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

和紙でできた「ひな人形」

今週のお題「雛祭り」 小さい頃、3月が近づくと両親が和室にひな人形を飾ってくれました。 お内裏様とお雛様の顔が怖くて、一人では和室に入れなくなったことを思い出します… 時が過ぎ、すでに実家にあのセットはありません。 しかし、ここ二年くらい母が気…

「人生とは?」悩んだときに読みたい本。

君たちはどう生きるか/吉野源三郎 中学生のコペルくんは、おじさんの助けを借りつつ、社会について、人間についての思索を深めていきます。 身構えてしまうような説教くさい話ではなく、読み物としてもしっかりおもしろいです。 私は、どう生きるべきか。 学…

「ほっこり心をあたためたい」そんなときに読みたい本。

賢者の贈り物/O・ヘンリー 貧しい夫妻は、クリスマスの贈り物を買うお金がありません。 それぞれの大切なものを売って得たお金で、なんとか素敵なプレゼントを用意しますが… すべて本当に短い短編です。 ハートウォーミングなお話がたくさん。 泣けるのは『…

「高度なミステリと高度なSFどちらも楽しみたい」そんなときに読みたい本。

われはロボット/アイザック・アシモフ ロボット工学三原則を提唱したアシモフによるロボット短編集。 アシモフは、ミステリの名手としても知られていて、 一読では「んん?」と悩まされるような高度なロジックを操ってきます… 話が進むにつれ、だんだんロボ…

「寝つけない夜を、わくわくして眠れない夜に」そんなときに読みたい本。

火車/宮部みゆき 『今夜は眠れない』という同作家の小説もありますが。 おもしろすぎて徹夜で読み切りたくなる小説が、こちらです。 ひとりの女性が忽然と姿を消した。婚約者にも行方を告げず、徹底的に痕跡を消して… 彼女を探していくうちに、次から次に疑…

変わったこと、変わらないこと

#この1年の変化 この1年。 私も、世界も、大きな変化があった。 彼氏が夫になった。 名字が変わった。 引っ越しをした。 はじめて親元を離れた。 家事をするようになった。 転職をした。 コロナでマスクが手放せなくなった。 夫との時間が増えた。 実家の家…

「ちょっぴり苦い笑いを楽しみたい」そんなときに読みたい本。

サキ短編集/サキ ブラックユーモアを書かせたら、サキの右に出るものはいない! O・ヘンリーと並ぶ短編の名手と言われながらも、なぜか知名度は圧倒的に低いです。 後味の悪すぎる結末、でもなぜかにやっと笑ってしまう… そんな毒のあるサキの話、一度体験し…

「美しい涙を流したい」そんなときに読みたい本。

ごんぎつね/新美南吉 鰻を捕るなどいたずらをして兵十を困らせていた、きつねの「ごん」。 少し経って、ごんは兵十の母が亡くなったことを知ります。 (兵十のお母さんは、死ぬ間際に鰻が食べたいって言って、死んでいったんじゃないだろうか。俺が、いたず…

「手に汗握る冒険を楽しみたい!」そんなときに読みたい本。

王への手紙/トンケ・ドラフト 少年ティウリは、あとひとつの試練を残し、新米騎士になることが決まっていました。 礼拝堂で一夜を過ごす儀式さえ乗り越えられれば、みんなの憧れの騎士になれるのです。 礼拝堂での決まりは、一晩中そこにいること。 声が聞こ…

「タイトルからは想像もつかない」そんな本が読みたい。

芽むしり仔撃ち/大江健三郎 山奥の村で集団疎開することになった感化院の少年たち。 流行りの疫病がこの村を襲い、村人たちは少年を村に閉じ込めたまま、どこかへ移動してしまいます。 絶望を乗り越え、少年たちはこの村で自由を謳歌します。 とにかくおもし…

「泣きたいぐらい星が綺麗だ」そんなときに読みたい本。

銀河鉄道の夜/宮沢賢治 長いこと帰ってこないお父さんの帰りを待つジョバンニ。優等生のカムパネルラ。 ある夜、気づけばふたりは銀河鉄道に乗っていました… 銀河を走る鉄道の風景が美しく、賢治独特の言い回しもたくさんでてきます。 心を浄化したいときに…

「愛は勝つ?それほんと??」そんなときに読みたい本。

クラバート/プロイスラー ドイツの伝説をもとにした物語。 『大どろぼうホッツェンプロッツ』と同じ作者です。 水車小屋の親方のもとで働く、見習い魔法使いのクラバート。 親方は悪い魔法使いで、水車小屋では一年ごとに恐ろしい出来事が起こるのでした。 …

「だまされたー!!って叫びたい」そんなときに読みたい本。

検察側の証人/アガサ・クリスティ 「ミステリの女王」アガサ・クリスティの短編集。 クリスティは人物を描くのがうまいんですよね。 法廷劇の傑作です。 戯曲ですが、展開がはっきりしていて早いので読みやすいです。 二転三転しながら、驚愕のラストが待っ…

「あれ、友だちって何だっけ…」そんなときに読みたい本。

ふたりはともだち/アーノルド・ローベル 仲良しの二人組・かえるくんとがまくん。 5つのお話が収録されています。 確か、「おてがみ」は小学校の教科書にも載っていたはず。 この二人は、まさに友だち!! 二人のやりとりと思いやりが微笑ましく、大人が読ん…

「人生の夕暮れを眺めたい」そんなときに読みたい本。

山の音/川端康成 ノーベル賞受賞時には「日本人の心の精髄」を表現したことが評価された川端氏。 息子の嫁に淡い恋心を抱く老人が主人公の物語。 川端氏の言葉によって紡がれる日常の風景の美しさ。 平易な文体ではあるものの細やかな人間模様。 家族の繊細…